帝京大学医学部物理の傾向と対策!(D組講師 島田恵里奈先生)

2024.11.11

今月は医学部専門予備校D組物理科講師の島田恵里奈先生に帝京大学物理の入試対策をお聞きしました。

帝京大学医学部の物理では、特別な傾向はないが、高得点を目指すには対策が必要

Q:島田恵里奈先生、よろしくお願いいたします。早速ですが近年の帝京大学の物理には特別な傾向はありますか?

A:特別な傾向はありません。難問、奇問は出題されておらず、教科書の内容をしっかりと丁寧に学んできた学生が高得点をとれるような試験内容になっています。2021年度以降、大問3題(試験時間は理科2科目で120分)であり、大問1は力学、大問2は電磁気、大問3は熱力学or波動or原子分野からの出題です。基礎~標準問題がほとんどですが、医学ならではのテーマ(例えば、光の屈折現象を扱う問題で、臨床検査における血清中のタンパク質の濃度測定にアッベの屈折計が用いられることをテーマにするなど)が出題されています。初見に思えるような問題が出題されても、問題文には丁寧な説明がなされており、もちろん今まで学習してきた解法に必ず帰着できるようになっています。何も恐れる必要はありません。ただ時間的に余裕がない問題もありますので、合格基準に達するには正しい訓練をして十分な対策をしておく必要があります。

帝京大学医学部の物理では、暗記だけではなく根本からの理解も必要

Q:島田恵里奈先生としては、その傾向にはどういった大学の意図が現れていると想像されますか?

A:学んできた物理現象に応じて正しく立式できる能力、文字式あるいは数値計算を正確に行える能力を問うていると思われます。帝京大学の問題では、公式の導出過程などを問う問題も出題されていることから、ただ公式を暗記して当てはめて解けばいいということではなく、なぜそのような公式が得られるのか根本から理解して欲しいという意図があると思います。

頑張る方向性を間違っていないか

Q:現在、まだ合格水準に足りていない受験生が帝京大学医学部の合格水準に達するための努力としてはどういったものが考えられますか?

A:基礎基本、標準的な典型問題を正確に速く解けるように徹底的に演習を重ねることです。個人的に私が強くお伝えしたい大切なことは、「頑張る方向性を決して間違えないこと」です。これはつまり「物理の基礎基本の土台が完成していない状態で、ただやみくもに過去問などの演習のみにひたすら取り組む、また難問や飛躍した理論に手を出すといったことを避ける」ということです。また、解答解説を読んで「分かったつもり」になるのではなく、解法の必然性をよく学ぶべきです。分野ごとに覚えておくべき知識、解法をしっかりインプットしてから問題演習を積み重ね、経験値を上げていって欲しいのです。残りの限られた時間で、「帝京大学が求めている物理の能力の基準に達する」ことからぶれずに勉強をして欲しいと思います。

自分が間違えやすいものに関しては慎重に

Q:帝京大学医学部の入試当日に気を付けてほしい点はありますか?

A:当日は、まず全体の問題をさっと確認してから解き始めましょう。正答に辿り着くことが難しそうな問題があれば、あとにまわして解き進めましょう。確実に得点できる問題を見極めるという能力も非常に重要です。また、今までの学習を通じて特に自分がミスしやすいものに関して(例えば、数値計算の累乗、単位換算を間違えるなど)特に注意して慎重に挑んで欲しいです。

成長する自分を信じて、前に進むことを諦めない

Q:いよいよ冬期、直前期を迎えラストスパートに入る受験生に熱いメッセージをお願いします。

A:正しく努力を積み重ねれば、必ず結果はついてきます。今から試験当日まで残された日数はわずかですが、そのわずかな期間でも学習スケジュールをきっちりと立て学び続ければ最後の最後まで成績は伸び続けます。目標とする地点までの道のりが簡単なときは誰でも前に進むことができますが、その道のりが険しく厳しくなるほど多くの人が途中で諦め、前に進むことをやめてしまいます。前に進むことができる人だけが合格という勝利を掴みとることができます。他人と決して比較せず、強く自分を信じて突き進んでください。

島田恵里奈先生のおやつとは!?

Q:最後に島田恵里奈先生の好きなおやつを教えてください。

A:アイスとビール。

なんと島田先生!それを同時に食すのでしょうか。個々に好きなものであっても重ね合わせの原理は危険ですね。ビールにアイスをのせてメロンソーダのようにお食べになるのでしょうか。さすがは島田先生。さて謎は深まってきましたが、島田恵里奈先生、ありがとうございました。今日も物理をしっかり勉強しようという気持ちになれるアドバイスでしたね。帝京大学を目指している受験生以外も島田先生のアドバイスを参考に最後まで諦めずに勉強しましょう。また、引き続きD組の医学部受験生たちにも熱意あるご指導をよろしくお願いいたします。

医学部専門予備校D組では、現在の成績に関係なく、10人程度の少人数クラスで島田恵里奈先生の物理の対面講義を受けることができます。
少人数制だからこそ可能な、きめ細やかな指導と、質疑応答の時間を豊富に設けることで、生徒一人ひとりの理解度を深め、着実に実力アップを目指します。
さらに、アットホームな雰囲気の中で、周りの生徒と切磋琢磨しながら学ぶことができるのもD組の魅力です。

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