今月は医学部専門予備校D組チューターとして活躍する、
東京慈恵会医科大学医学部に在学中の井原秀介さんにお話を伺いました。
「東京慈恵会医科大学を志望した理由」「効果的だった勉強法」「苦手強化の克服法」「受験当日のお話」など、合格の秘訣を聞き出しました。ぜひ、本記事であなたも合格のヒントを掴んでみてください!
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Q1 医学部志望理由と東京慈恵会医科大学志望理由を教えてください
私は幼少期に身体があまり強くはなく、病院にかかる機会が多いような子供でした。
その先生を見ているうちに漠然と医師に対して憧れを抱くようになり、将来は人の役に立てるような人間になりたいと考えるようになりました。
中学生1年の時に本格的に医師になりたいと考えるようになりましたが、進学校に通っているわけでもなかった自分は、その高いハードルに直面してすぐに諦めてしまいました。
紆余曲折ありましたが、高校生の時、脳神経外科医である福島孝徳先生のドキュメンタリーを見てその情熱に圧倒されて医師になろうと決意しました。
慈恵医大を志望した理由は色々ありますが、1番はカッコいいと思っていたからです。
歴史ある御三家医学部の一つであり、港区新橋に位置する大学、そして
何よりも「慈しみ恵む」という名前、カッコよすぎませんか?
慈恵に対してはずっと憧れがあったので第一志望にしていました。
Q2 受験生の時、どれくらい勉強時間を確保していましたか? 1日のスケジュールを教えてください
私は2年間浪人しましたので、ここでは2浪目について書きます。
2浪目は予備校には通わず、自習室を借りて勉強していました。
2浪が確定した日から、まず勉強法を見直し、合格者が使った参考書や学習方法を徹底的に調べました。
そして
翌年2月までにやるべきことをリスト化し、それを月ごと、週ごとに細かく割り振りました。
この計画をもとに学習を進めたため、「1日に○時間勉強する」という具体的な時間設定はしませんでしたが、平均すると1日10時間程度は勉強していましたと思います。
1日のスケジュールは、朝起きたらすぐ自習室に移動し、到着後はお腹が空くまで数学に集中。その後、軽食をとりながら英文を読んだり聞いたりして英語に取り組みます。
午後は疲れたら好きな化学を進め、夜には生物を詰めてから帰宅する、という流れで進めていました。
Q3 東京慈恵会医科大学を受験するにあたって、勉強法で工夫したことはありますか?
まずは各科目の配点や合格最低点、大問構成、頻出分野などを分析しました。
それから自分が受かるためには各科目で何点取りたいか、何点は最低でも死守しなければいけないかを割り出しました。
自分の場合は英語60点、数学40点、化学70点、生物50点を目標にしていました。
英語は本文が読めても記号がなかなか当たらないので英作文で点を稼ごうと意識していました。
数学は自分は過去問を何年分解いても1番の確率を当てることができなかったのでそこで外しても挽回できるように微積・整数・空間図形・複素数に力を入れました。
化学は有機・高分子が解きやすいのでその対策に注力しました。
生物は標準的な論述の設問が多いので、参考書の模範解答を丸暗記するレベルで取り組みました。
また、マイナー分野からの出題も多いので、直前期はその単元のインプットにも力を入れました。
Q4 東京慈恵会医科大学を受験するにあたって、実際に役立った参考書や使い方を教えてください
1番は過去問です。
最初に解くときは模試感覚で解いて、それ以降は問題集のように、同じ問題が出てきたら最後まで解き切れるようになるまで繰り返し解きました。
市販の参考書としては、英語は医歯薬系入試によく出る英単語600、速読英単語シリーズ、基礎英作文問題精講、英文読解の着眼点。
数学は1対1対応の演習、医学部攻略の数学。
化学は原点からの化学シリーズ、化学の新演習。
生物は教科書、資料集を主に使っていました。
インプットをする際には
自分の知らなかった知識をまとめたノートを作って、その内容は暗記すること。
アウトプットをする際には解けなかった問題がなぜ解けなかったのかを分析し、
次に同じ問題や類題が出てきたときに完答し切れるようになるまで何回も繰り返し行うことを意識して取り組んでいました。
Q5 東京慈恵会医科大学の受験当日の手ごたえはいかがでしたか? 自分の勉強法が活きた部分はありましたか?
正直、一次試験を受け終えたときは「確実に落ちた」と思っていました。
午前の理科では化学に約75分も費やしてしまい、理論の計算問題は答えが出せず、生物の考察問題にはほとんど手をつけることができませんでした。
数学も第2問の計算が上手く処理できず、第3問には手をつける余裕がありませんでした。
最後の英語は半ば諦めた状態で臨みましたが、英作文が思ったよりも書きやすく、長文のテーマが以前読んだことのある内容だったため、そこで挽回できたのだと思います。
試験後に自己採点してみると、実際には200点近く取れており、結果的に合格をいただくことができました。
普段から
医系の英語長文を読み、単語を覚えておくことや、英作文に力を入れていたことが大いに役立ったと感じています。
Q6 東京慈恵会医科大学になぜ合格できたと思いますか? まとめをお願いします!
慈恵医大は、他の私立医大と比べて問題に独特のクセがあると感じます。
慈恵には、他の医学部も含めてコンスタントに合格できる人もいれば、前半の日程でなかなか合格が取れず、慈恵だけ合格するような人もいます。
そのため、まずは過去問演習を十分に行い、自分で適当に採点するのではなく、その大学の傾向と対策を熟知した講師に採点や添削を依頼し、自分がどの程度の点数を取れるのかのイメージをしっかり固めることが重要です。
また、特に理科では、問題文の難易度に圧倒されずに読み進めることが大切です。一見難しそうな内容でも、設問をよく読めば解ける問題が隠れていることがあります。
最後に、
最も重要なのは、どんな状況でも諦めないことです。試験終了の合図が鳴るその瞬間まで、絶対に諦めずに全力を尽くしてください。
本記事を執筆したD組のチューター 井原秀介さん
井原秀介さん
2022年3月 昭和学院高等学校卒業
高校ではスポーツ(水泳背泳ぎ100m)に励んでおり、インターハイにも出場。
1浪目は河合塾の麹町で、2浪目は自宅で浪人。
今年の入試で6校受験して、6校(国福C、順天補欠、昭和特待、東医特待、日大正規)とも1次通過、1校正規合格、2校は特待で合格。
2024年東京慈恵会医科大学入学 1年生
井原さん、ありがとうございました!
本記事が医学部合格を目指す皆さんに、一つでもお役に立てば幸いです。
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