【要チェック!】医学部に合格する志望理由・自己PRの書き方【岩手医科大学・獨協医科大学・東北医科薬科大学・国際医療福祉大学】
本ページでは4大学分(岩手医科大学・獨協医科大学・東北医科薬科大学・埼玉医科大学)の合格するために知っておきたい、志望理由書の書き方や、自己PRの書き方をまとめます。
各大学の特徴にも触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の他にも、医学部専門予備校D組では、医学部受験生にお役立ち情報を多数公開しております!
七沢校舎長による医学部受験のアドバイスを他にも知りたい方は、こちらをチェック!
岩手医科大学医学部の志望理由書の書き方
まずは岩手医科大学医学部の志望理由書についてです。
岩手医科大学医学部の志望理由書・自己PRのポイントとは?
第一に、東北地方は慢性的な医師不足状態であることを念頭に置きましょう。
生涯を東北地方の医療に捧げる覚悟で臨んでください。
二次試験の面接でも、岩手県以外の出身者には「岩手に残って欲しいニュアンスの質問」がされているようです。
願書にもその旨をアピールしておくと印象がよくなるでしょう。
岩手医科大学の歴史を知ろう
岩手医科大学の歴史は長く、明治34年(西暦1901年)に設立された岩手医学校が前進で、120年以上の歴史があります。
長く東北の地域医療に貢献し続けている大学なのです。
岩手医科大学医学部の特徴
岩手医科大学矢巾キャンパスは、医歯薬看4学部が同じキャンパスで学ぶ機能的な環境です。
入学すると、初年次に全員が寮での集団生活を行います。
初年次ゼミや高学年次の研究室配属で少人数によるグループワークを基本とし、人間関係を良好に保つ医療人としての必要な資質を養います。
このような集団生活を基にして、建学の精神「医療人たる前に、誠の人間たれ」が具現されています。
附属の大学病院は県内唯一の特定機能病院で地域医療の中核を担っています。
また、附属循環器医療センターは、病院ランキング等で上位に評価される優良施設。
北日本唯一の専門施設として県外からの患者も多いです。
矢巾キャンパスには、2019年岩手医科大学附属病院(矢巾新病院)が開設されました。
3テスラMRIの倍以上の静磁場強度を持つ超高磁場7テスラMRIを導入しており、さらに、フルデジタル受信・多チャンネル送信対応などの次世代機能を備えた機種としては世界初です。
革新的研究を他に先駆けて進めることを期待されています。
獨協医科大学医学部の志望理由書の書き方
次に獨協医科大学医学部です。
獨協医科大学も岩手医科大学と同様に、地域医療に非常に貢献している大学であることを頭に入れておきましょう。
獨協医科大学医学部の志望理由書・自己PRのポイントとは?
そんな獨協医科大学の入学願書には、「20年後の私」について11行、そして自己PRを12行書く欄があります。
さて、なぜ20年後なのでしょうか。
まずは医学部で6年間学びますね。
その後2年間は臨床研修(初期研修)です。そして専門を選択して後期研修で2年くらいです。つまり10年後にようやく自分の専門分野で働き始めます。
そこからの10年は専門医・認定医として資格を取ったり、大学院に行って学位を取ったり、留学をして箔をつけたりする時期です。
そして20年後には、世間的には一人前の医師になって活躍している時期だと思います。
その時自分はどこで何をしているのか、それを具体的にイメージできているのかを問うているのかもしれません。
昔と違って、情報が容易に手に入る時代です。
将来の自分の医師像はある程度明確にしておくべきなのでしょう。
獨協医科大学の歴史を知ろう
獨協医科大学は、昭和48年(西暦1973年)栃木県壬生町に設立されました。
翌年、大学病院が診療を開始しました。
昭和59年には埼玉県に越谷病院(現:埼玉医療センター)、平成18年(西暦2006年)には鬼怒川温泉を控える栃木県藤原町(現:日光市)に日光医療センターが開設され、それぞれ地域医療に大きく貢献しています。
獨協医科大学医学部の特徴
教育面では、「Respect the Patients」、「Creation and Innovation」、「Thirsty for Excellence」の教育理念に則り、「人間性に溢れた良き臨床医」、「情熱に溢れた優れた研究者」の育成を目指しています。
「コミュニティーヘルスインターンシップ(地域医療早期体験実習)」や「PBLテュートリアル」、4学年における「症例演習」など、獨協医科大学ならではの講義、実習なども随所に盛り込まれています。
また、国際性も豊かで、ドイツのミュンスター大学、アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)と姉妹校、連携校関係にあり、国立フィリピン大学マニラ校、上海同済大学、ウクライナ国ジトーミル国立農業生態学大学、モンゴル国立モンゴル医療科学大学、タイ王国チェンマイ大学医学部とは学術交流協定を結んでいます。
臨床面では、最新のがん診断装置PET/CTを始め、ドクターヘリを駆使して北関東の救急医療に貢献する「救命救急センター」、妊婦・出生児のために日夜活躍する「総合周産期母子医療センター」、さらには質・数共に他を圧倒する「とちぎ子ども医療センター」など枚挙にいとまありません。
この他、関連する複数の診療科をセンター化する試みも既に始まっており、近い将来には壮大なスケールを有する一大メディカルセンターが完成する予定です。
東北医科薬科大学医学部の志望理由書の書き方
3つ目に東北医科大学医学部です。
同じく東北に位置する岩手医科大学との違いも意識してください。
東北医科大学医学部の志望理由書・自己PRのポイントとは?
まず、東北地方での医療に従事することを前提として入学することになるわけですから、東北地方との縁、関心、そして課題をしっかりアピールできるようにしておきたいです。
全く縁がない人でも、東北地方の魅力を探り、将来長期間にわたって(できれば一生涯)貢献する意思を固めておきましょう。
過去に七沢が指導し合格した生徒の志望理由を参考に挙げておきます。
- ・充実した地域医療実習:東北6県の合計23の地域医療ネットワーク病院を『地域医療の学びの場』として、同じ地域を、同じ仲間と、繰り返し訪問する。低学年では地域性や文化を背景としたその地域の医療の在り様を理解し、高学年では6週間滞在して、診療のみならず、在宅医療、介護、医療行政などについても包括的に学ぶことができる。
- ・入学から卒業まで、切れ目のない丁寧なケア:担任や学年主任を配置し、勉学に関することや学生生活に至るまで、多方面からサポートしてもらえる。
上記2点を中心に組み立て、見事に合格を果たしました。
ぜひ、参考にしてください。
東北医科薬科大学の歴史を知ろう
東北医科薬科大学は、1939年、東北・北海道地区唯一の薬学教育機関である東北薬学専門学校として創立され、次いで1949年に東北薬科大学として開学しました。
建学の精神は「われら真理の扉をひらかむ」です。
そして、2011年3月に東北地方太平洋沿岸を襲った東日本大震災からの復興、超高齢化対策や東北地方の医師不足の解消を目的に、2016年に医学部が開設されました。
ちなみに、震災復興支援としてクウェート国から寄付された原油を原資とした「クウェート国友好医学生修学基金」や、各県からの資金などを使い、計35人に、6年間総額で2600万円~3000万円が支給されます。
初期研修期間を含め、指定地域の医療機関に10年間程度勤務することで返済は免除されます。
※東北医科薬科大学・医学部のルーツは東日本大震災にある
東北医科薬科大学医学部の特徴
東北医科薬科大学は、医学部の使命として以下の項目を挙げています。
<医学部の使命>
地域を支える総合診療医を育成し、東北の復旧と復興を目指します。
- 地域医療を支える医師の育成
- 災害医療にも対応できる総合診療医の育成
- 卒業生の地域定着と医師派遣
- 薬剤・薬学の基礎知識を持つ医師の育成
- 被災地域住民に対する健康管理
これらの使命については、二次試験の面接で、災害医療やへき地医療に関する質問をされる可能性は高いです。
また修学資金枠で受験する場合は卒業後の働き方に関する質問の答え方が合否を左右する可能性があるため、よく理解しておきましょう。
国際医療福祉大学医学部の志望理由書の書き方
最後に紹介するのは国際医療福祉大学医学部です。
国際医療福祉大学医学部の志望理由書・自己PRのポイントとは?
願書には活動記録と志望理由を書きます。
活動記録には高校1年次から高校卒業後の時期ごとに自分が努力してきた内容を215字×3項目にまとめ、志望理由は字数制限なしで26行以内で記入する必要があります。
活動記録には何を書くべきか悩ましいところですが、慶應大学や日本大学、東海大学を参考に、「主体性」「協働性」「多様性」という3つの項目でアピールするのも手です。
何を書くにしても、その活動によって、自分の医師になるために必要だと思われる資質を養ったことが書かれていれば良いかと思います。
高校で研究活動をしていた人はその活動の具体的な内容に触れた上で、「探究心」と「継続性」または「忍耐力」のアピールをすると良いでしょう。
運動部に所属していた人は、体力面はもちろん、協調性やリーダーシップ、そして輝かしい戦績があればなお良いですね。
あとは奉仕活動やボランティア活動、高校の生徒会などの活動もあれば書きておきましょう。たくさんあって書ききれない人は、項目だけを羅列し面接で質問されたら詳しく答える方針でも良いと思います。
参考までに、過去の合格者の願書の例を(一部内容を変えて)挙げておきます。
<志望動機の例>
私は、中学生の時に学校で医師の講演を聞いたことをきっかけに医学部を目指しました。時を経て細谷亮太先生の「小児病棟の四季」という本に出会い、重い病気を患う子どもたちに真摯に向き合い対話してゆく姿に憧れを抱き、小児医療に従事したいと考えるようになりました。小児医療に限りませんが、患者に最善の治療を行うためには、グローバルに最先端の知見をフォローし続ける不断の取組が必要だと考えています。そのための基盤的能力として、これまで私は実践的な英語力を身につけることに最も注力してきました。単語や文法を学ぶだけでなく多読やネイティヴスピーカーとの会話など広く4技能の強化に取り組んだ結果、TOEFLで100点を達成したほか、高校での海外派遣プログラムに選抜される等の実績を残すことができました。貴学では、世界水準の医学教育を実現する最新の施設・機器が用意され、医学を英語で学ぶ環境が整備されています。例えば、1,2年次の基礎医学の講義がすべて英語で行われているほか、海外での臨床実習の機会も用意されています。また、多数の留学生と共通の言語で最先端の医学を学ぶ場は、他大学の医学部では得がたく、私のこれまでの取組みも最大限に活用できる最適な学修環境であると確信しています。また、貴学では、国内においても6つの附属病院を始めとする多くの医療福祉関連施設が臨床実習施設に指定されており、学生は多種多様な医療現場や症例を経験することができます。将来予想外の事態に直面したとき、こうした経験が必ず生かされると考えます。入学後は、貴学で用意されているカリキュラムに真摯に取り組んでいくのはもちろんのこと、将来国際的な医療機関でチーム医療に参加する等のグローバルな場での活躍も目指して、英文も含めた最先端の論文の講読等による知見・スキルのアップデートを図るなど、夢の実現に向け、努力し続ける覚悟でいます。世の中には健康に暮らすことが困難な子どもがたくさんいます。そのような子どもたちをサポートし、人生を好転させ、希望を与える助けとなり得る医師ほどやりがいのある職業は他にないと考えています。
国際医療福祉大学の歴史を知ろう
国際医療福祉大学は、2025年に開学30年を迎える新しい大学です。
国際医療福祉大学の医学部は、日本で82番目に創設された最も新しい医学部です。
千葉県成田市という、新東京国際空港の近くに立地する、文字通り国際的な医療人を育成するために作られました。
医学部の開設は2017年で、2023年初めての卒業生を輩出しました。
国家試験合格率も99%と期待通りの結果を出しています。
国際医療福祉大学医学部の特徴
大学の特徴としては、学生の7人に1人が外国籍、医学を英語で学ぶ、臨床実習時間が国内最多、海外実習の実施など非常に特徴的な大学といえます。
入学後も高い英語力を求められることはよく覚えておきましょう。
医学教育統括センター荻野美恵子教授のコメント「医師になる人格の涵養に、これほど時間と手間をかけている医学部はないと思います。良医をめざす皆さん、ぜひ当大学に入学してください。」も教育に対する熱意を十分に感じさせるものです。
この記事を書いた人
この記事の他にも、医学部専門予備校D組では、医学部受験生にお役立ち情報を多数公開しております!
七沢校舎長による医学部受験のアドバイスを他にも知りたい方は、こちらをチェック!