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今月は医学部専門予備校D組英語科講師の大西 充彦先生に帝京大学英語の入試対策をお聞きしました。
帝京大学医学部の入試問題では、専門性の高い英文や教科書レベルを超えた慣用表現が出題
Q:大西 充彦先生、よろしくお願いいたします。早速ですが近年の帝京大学の英語には特別な傾向はありますか?
A:近年の帝京大学の英語の入試問題は長文読解が3題、文法の知識を問う問題として整序英作文が1題という構成となっております。大問1~大問3までで出題される長文では、最新の医学誌の学術論文やニュース記事を素材とすることも多く、非常に専門性が高い英文を読まなければなりません。テーマとなるのはほとんどが、医療や自然科学に関わるものですが、社会科学や人文学といったいわゆる文系テーマの英文も、3日程中で1題は出題されており、そのジャンルは多様と言えます。整序英作文は基本的な問題が多いですが、中には教科書レベルを大きく超えた慣用表現などを問う問題もあるので、冷静にとるべき問題を見極める力も必要となります。
広い知識があり、良好な関係を形成できる学生を求めている
Q:大西 充彦先生としては、その傾向にはどういった大学の意図が現れていると想像されますか?
A:帝京大学医学部は「自立と自律を身につけたよき医師を育成して社会に貢献する」を理念に掲げています。全体として難解な素材の英文を読むことになるのですが、設問自体は平易なものも多く含まれているため、困難な状況になっても自分を律し、冷静に問題を見極めて、課題を克服していける学生を求めたいのではと推察できます。また、良き医師として大学は「多様な医療ニーズに生涯にわたって対応できる幅広い知識と技術に加え、多職種と協力し、患者及び家族と共に歩む人間性を身につけた医師」と定義しています。医療の知識のみならず、幅広いテーマを含む素材文から出題する姿勢は、まさに広い知識をどん欲に吸収し、他者との良好な人間関係を育む素地をもつ学生の選別を意図していると感じます。
過去問にこだわる必要はない
Q:現在、まだ合格水準に足りていない受験生が帝京大学医学部の合格水準に達するための努力としてはどういったものが考えられますか?
A:専門性の高い英文を多く出題する大学なので、それに伴って高い語彙力が必要となります。既存の単語帳での暗記はもちろんのこと、医療系テーマの長文問題を多く読み、文章の中で単語を覚え、未知語を類推する力を育む必要があります。この際、帝京大学の問題にこだわる必要はありません。同じように最新の医学に関する記事から出題の多い大学の問題をあたってみるのもよいでしょう。例えば東邦大学の問題などがお勧めです。
受験3教科において安定した力が発揮できなければならない
Q:これまで帝京大学医学部に合格してきた受験生にはどういった特徴がありましたか?
A:何か1科目苦手な科目はあるけど、残り3科目は安定した力がある受験生です。3教科受験なので当たり前ですが、どうしても何か弱点がある、という場合は受験を検討してもよいと思います。ただし、英語からは逃げられませんが(笑)。
難しくても冷静に取り組みとるべき点をとる
Q:帝京大学医学部の入試当日に気を付けてほしい点はありますか?
A:想像を超えるレベルの英文が出題されても、6割程度の問題は落ち着いて取り組めば取れるように、調整されています。とにかく冷静になることですね。
最後はここまで頑張った自分に期待をしてあげよう
Q:いよいよ冬期、直前期を迎えラストスパートに入る受験生に熱いメッセージをお願いします。
A:しんどい時期で、自身を失ったり心が折れそうになることもあるかもしれないですが、ここまでやってきたわけなので、最後くらいは自分に期待をしてあげてください。期待をかけられた人間は時にとんでもない力を発揮しますので。
大西 充彦先生の心の拠り所であり命の源であるおやつとは?
Q:最後に大西 充彦先生の好きなおやつを教えてください。
A:チーズです。
すばらしい。大西先生ならばチーズの種類にも詳しそうです。そして低くてよい声の大西先生には高級なワインがとても似合う気がします。今回のインタビューでいただいた大西先生の鋭い分析能力が生かされたアドバイスは、どれもこれからの学習の役に立つものばかりでしたね。受験生の面倒見の良い大西先生らしい優しい言葉も心に刺さりました。大西 充彦先生、ありがとうございました。引き続きD組の医学部受験生たちにも熱意あるご指導をよろしくお願いいたします。
医学部専門予備校D組では、現在の成績に関係なく、10人程度の少人数クラスで大西 充彦先生の英語の対面講義を受けることができます。
少人数制だからこそ可能な、きめ細やかな指導と、質疑応答の時間を豊富に設けることで、生徒一人ひとりの理解度を深め、着実に実力アップを目指します。
さらに、アットホームな雰囲気の中で、周りの生徒と切磋琢磨しながら学ぶことができるのもD組の魅力です。