大阪医科薬科大学生物の傾向と対策!(D組講師 森田 亮一朗先生)

2024.12.01
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D組の誇る業界屈指のプロ講師であり医学部受験のスペシャリストが私大医学部の入試を英語,数学,物理,化学,生物の各教科において精緻に分析し,すべての医学部志望生のために傾向と対策および効率的勉強法をわかりやすく解説しています。

大阪医科薬科大学生物の傾向と対策!(D組講師 森田 亮一朗先生)

今月は医学部専門予備校D組生物科講師の森田 亮一朗先生に大阪医科薬科大学生物の入試対策をお聞きしました。

大阪医科薬科大学の傾向とは?

Q:森田 亮一朗先生よろしくお願いいたします。早速ですが近年の大阪医科薬科大学の生物には特別な傾向はありますか。

A:大阪医科薬科大学は理科2科目で120分なので,1科目あたり60分で解答する必要があります。生物は4題構成で,出題形式は以下の5パターンです。
「空欄補充」(例:( あ )~( か )の空欄に適切な語句を入れよ。)
「記号選択」(例:次のa~fのうち○○を全て選び,記号で答えよ。)
「用語記述」(例:〇〇をする△△の名称を答えよ。)
「論述」(例:○○について説明せよ。)
「作図」(例:○○を図示せよ。)
「空欄補充」や「用語記述」に関しては医系大学だからといって専門用語が問われるわけではありません。教科書に記載されている高校生物範囲内から出題されます。なので、大阪医科薬科大学を受けるからといって医系テーマに特化した勉強をする必要はありません。「論述」は大問ごとに1~3題出題されますが,字数指定はなく1行ないしは2行の解答欄が与えられます。大学講評の解答例から2024年度の論述量を数えてみると約440字あるので,しっかりと論述の解答作成を練習しておかなければ試験時間内で完答するのは難しいです。

出題傾向から見える大学側の意図とは?

Q:森田 亮一朗先生としては,その傾向にはどういった大学の意図が現れていると想像されますか。

A:大阪医科薬科大学が入試で課しているのは「高校生物」であって「医学」ではないというメッセージだと思っています。医学は大学入学後にしっかりと学ぶのです。だから,“生物の進化”も“植物の環境応答”も“生物群集と生態系”もどの分野からも万遍なく出題されています。

合格水準に達してない受験生はどうすればいい?

Q:現在,まだ合格水準に足りていない受験生が大阪医科薬科大学医学部の合格水準に達するための努力としてはどういったものが考えられますか。

A:前述のとおり大阪医科薬科大学は論述問題が合否を分けます。しかし,それは「空欄記述」「用語記述」が確実に得点できるのが大前提です。「これはかなり至難だな…」と感じるかもしれませんが,大阪医科薬科大学では「空欄補充」「用語記述」は基本問題しか出題されません。だからこそ合格者は確実に得点してきます。ですので,まだ合格水準に足りていない受験生は最優先で,学校傍用問題集(リードα,セミナー,ニューグローバル,センサーなど)の例題を確実に解けるようにしてください。当然ですが“バイオーム”も“ヒトの進化”も“カエルの発生”も“オーキシンのはたらき”も“物資生産”も,どの分野が出題されても大丈夫なようにしておきましょう。
そのあとはひたすら過去問を解きまくりましょう。過去問は「本番のリハーサルを行う問題」であり「最高の予想問題演習」です。まずは60分を測って問題を解きます。ここでは本番で時間配分を間違わないようにするための練習をします。本番で時間が足りなかったというのは,対策不足だったと言わざるを得ません(しっかりと対策をした上で仮に本番で時間が足りなければ,それはほかの受験生も同じです。大丈夫!)。その後はすぐに答え合わせをするのではなく,現状の学力でのベストの解答を仕上げてください。過去問ほどその大学の傾向に即した問題はありません。貴重な問題たちなのでしっかりと対峙してください。答え合わせのときはしっかりと解説を読み,知識が抜けていたのであればその知識を確認し,実験問題がわからなかったのであればどこに着眼すれば問題が解けたのかしっかりと分析しましょう。

合格する受験生の特徴とは?

Q:これまで大阪医科薬科大学医学部に合格してきた受験生にはどういった特徴がありましたか。

A:素直に授業を受けてくれて,アドバイスを受け取ってくれていた学生ですね。受験にオリジナリティーなど要らず,受かった先輩の真似をすればよいというのが私の考えです。当然,受かった学生の前提条件はさまざまなのでインターネットなどでの情報を鵜吞みにするのは危険です。その学生に最適な方向を提示するために私たち講師がいます。

入試当日の注意点は?

Q:大阪医科薬科大学医学部の入試当日に気を付けてほしい点はありますか。

A:いつも通りの力を発揮してください。本番でミラクルは起きません。この「いつも通りの力を発揮する」というのが難しいのは重々承知です。だからこそ,模試も緊張感を持って受けてもらいたいですし,授業等で問題を解くときも全力で解答をつくる習慣をつけてもらいたいです。

受験生へのメッセージ

Q:いよいよ冬期,直前期を迎えラストスパートに入る受験生に熱いメッセージをお願いします。

A:いち早く医者になって,多くの患者さんを救ってあげてください。勉強をしても成績が思っているほど伸びずに不安になることもあると思います。でも不安な気持ちを解消してくれるのは勉強することしかないです。立ち止まらなければ結構前に進むものです。

森田 亮一朗先生の好きなおやつとは?

Q:最後に森田 亮一朗先生の好きなおやつを教えてください。

A:かき氷です。かき氷は氷なので実質0キロカロリーなところもいいですよね。

そうですね!氷ですからね!何をかけてもフルーツがのっていてもカロリー0です。何しろ氷は0度以下ですからね!むしろマイナスなぐらいです。科学の力ですね!完全に森田先生の科学の勝利です。運動不足な受験生にも安心です。それにしても森田先生の今回の学習アドバイスは見どころ満載でしたね。精緻な分析と対策もさることながら,受験生への優しさの中にも勉強に対する森田先生の一本筋の通った硬派な姿勢が現れていました。常に受験生と真剣に向き合っている森田先生ならではのアドバイスだと思いました。改めまして森田 亮一朗先生ありがとうございました。引き続きD組の医学部受験生たちにも熱意あるご指導をよろしくお願いいたします。

医学部専門予備校D組では現在の成績に関係なく10人程度の少人数クラスで森田 亮一朗先生の生物の対面講義を受けることができます。

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