岩手医科大学医学部英語の傾向と対策!(D組講師 七沢 英文先生)

2025.02.01
岩手医科大学医学部英語の傾向と対策!(D組講師 七沢 英文先生)

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岩手医科大学医学部英語(2024年度/一般)-入試情報

出題形式

記述式 100%

試験時間

120分

難度(5段階)

2.7(標準)

分量(必要時間)

59分(標準)

合格に要する正答率予想

74%

大問数

7問

出題内容

第1問:長文読解空欄補充
第2問:発音アクセント
第3問:文法
第4問:会話文読解
第5問:長文読解不要文削除
第6問:文法
第7問:長文読解

求められているもの

英語に必要な力をバランスよく程よい難易度で出題していることから、まじめに分野の型よりなく英語の学習をしてきた学生を求めていると思われる。

今月は医学部専門予備校D組英語科講師の七沢 英文先生に岩手医科大学英語の入試対策をお聞きしました。

岩手医科大学英語は時間配分が大切な入試

七沢 英文先生よろしくお願いいたします。早速ですが近年の岩手医科大学の英語には特別な傾向はありますか。

まず、岩手医科大学の英語は、数学と同じ時間帯(120分)の中で解答しなければなりません。ですから時間配分が重要なポイントです。出題形式は、大問が7問で読解問題が、[ 1 ]、[ 5 ]、[ 7 ]となっています。すべてマーク式の選択問題です。毎年、[ 1 ]は長文適語補充問題、[ 2 ]は発音・アクセント問題、[ 3 ]は文法・語法・語彙問題、[ 4 ]は会話長文問題、[ 5 ]は長文中の不要な英文を選択する問題、[ 6 ]は短文語句整序問題、[ 7 ]は長文読解問題と形式は決まっています。特徴的な問題は、[ 2 ]の発音・アクセント問題と、[ 5 ]の不要文選択問題です。

幅広い意味での英語力を問う問題

七沢 英文先生としては、その傾向にはどういった大学の意図が現れていると想像されますか。

出題範囲は広く、満遍なく英語の力を試したいといった意図を感じさせます。制限時間が数学と同時に120分となっており、時間配分が鍵となりますが、英語の問題数は多めなので、処理能力が要求されます。できるものを早く正確に解く力を試されているとも言えます。また、最後の長文読解問題は指示語の内容を問うなど、基本的とはいえ正確に英文を読む力、つまり読解力を求めています。内容は、医学や健康に関するものから環境問題など、自然科学系のものが主体です。医学・医療を学ぶのに必要な科学的知識と思考力も試されていると言えます。

岩手医科特有の問題でも逃げずに対策すること

現在、まだ合格水準に足りていない受験生が岩手医科大学医学部の合格水準に達するための努力としてはどういったものが考えられますか。

勉強風景

まずはなんと言っても、発音・アクセント問題の対策をすべきです。発音問題が3問とアクセント問題が3問の計6問ですが、難度の高い問題はありません。発音問題はほとんどが母音の発音を問うものです。二重母音と長母音の区別に注意してboat、board、abroad、soup、thought、post、costなどを一覧にして試験当日見直すなどしてください。アクセント問題は、日本語でよくカタカナ表記される単語に注意です。allergy、advice、initial、event、photographyなどは注意です。頻度の高いものを50語くらい覚えておけば対応できますから、必ず対策しておくべきです。語法や語彙の問題を解くための労力に比べればはるかに少ない労力で得点に結びつくのでやらない手はないです。 文法・語法・語彙問題も標準的なレベルですから、よく知られている問題集を何度も繰り返しやっておきましょう。また、ただ正解するだけでなく、いかに時間をかけずに正解するかが差のつくところです。ただし、文構造に気をつけて選択肢を選ばなければならない問題が時々あるので、ケアレスミスには十分に注意してください。[ 5 ]の不要な文を選択させる問題は、120〜150語くらいの英文が4つあります。このタイプの問題は苦手な人もいるでしょうが、一読してすぐに不要だとわかるレベルのものが1問か2問はあるので、第一印象を大事に時間をかけずに解くようにしましょう。迷ったら後回しです。読解問題は[ 1 ]が空所補充問題です。迷ってもあまり時間をかけずにわかるものを先に入れてから残った選択肢を吟味するといった解法を同じ形式の問題を数多く解くことで身につけてください。[ 7 ]は長い英文で、内容に関する問題が主体で時間がかかります。しかし、時間をかけて丁寧に読めば正解できるものがほとんどなので、過去問で練習する際に、[ 7 ]の正答率を高めるためにはどのくらい時間をかけるべきかを意識して、そのために[ 1 ]〜[ 6 ]をできるだけ早く解く練習が必要です。

英語が苦手でも合格した生徒が多数

これまで岩手医科大学医学部に合格してきた受験生にはどういった特徴がありましたか。

勉強風景

私が担当した岩手医科大に進学した生徒は皆英語が苦手でした(笑)。おそらく、数学ができたのでしょう。英数で200点、理科が150点、合計350点満点で、一次の合格最低点が大体210〜220点ですから、数学と理科が7割くらい取れる力がある人なら、英語は5割くらいでなんとか一次は通りますね。合格者に共通の特徴ってなかなかないでしょうけど、進学した生徒たちは皆東京出身で東北には全く縁のない人たちですが、学生生活をエンジョイしています。

入念に戦略を立てたうえでのぞむこと

岩手医科大学医学部の入試当日に気を付けてほしい点はありますか。

勉強風景

試験は9:30開始です。先にも述べた通り、英語と数学を120分で解答する形式ですから、どちらから解き始めるか事前に戦略を立てておきましょう。発音・アクセント問題が苦手な人は、頻度の高い単語リストを準備しておき、試験直前に確認することで対応すべきです。短期記憶に頼る人なら、まずは英語の発音・アクセント問題から解くべきですね。その後は、全体をよく見て、例年通りの形式・傾向であれば、文法・語法・語彙問題→語句整序問題→会話長文→英文空所補充問題→長文読解→不要英文選択問題(長文より先にやってもいいでしょう)といった順番で解くのが効率的だと思います。もちろん得手不得手がありますから、自分なりに解く順を含め戦略を立てておいてください。

人生のほとんどのことは思い通りになる

いよいよ冬期、直前期を迎えラストスパートに入る受験生に熱いメッセージをお願いします。

勉強風景

医学部を目指す人にとって、大学受験は就職試験みたいなものです。ですから大袈裟ではなく、受験直前のこの時期は、一生で一番大切な時期だと思います。この大切な時期に全力を尽くしてください。この時期の頑張りは一生の宝となるはずです。苦しくても辛くても頑張るしかないんです。頑張り続ければ必ず道は開けます。「人事を尽くして天命を待つ」のではなく、天命を信じて人事を尽くしてください。 世の中には自分の思い通りになることと、思い通りにはならないことがありますね。前者は「如意」、後者は「不如意」です。人の生き死には「不如意」、それと惚れた腫れたも「不如意」です。でもあとはほとんど「如意」です。努力と工夫でなんとかなるはずです。「にょにょいの如意!」と頑張ってください。

七沢先生が人生を共にしてきた名作たち

七沢先生が好きな作品とか、心の名作のようなものはありますか。

「心の名作」ってのも難しいですが、若い頃好きだったのは梶井基次郎著「檸檬」です。自分自身が難病に罹ったこともあって、この灰色の世界と不機嫌なインテリジェンスに強烈な閃光を放つであろう「レモン爆弾」を仕掛けてやろうとする主人公に共感した覚えがあります。あとは、デュマ著「モンテ・クリスト伯」も好きでした。痛快な復讐劇に胸が躍りました。名作と言えば、映画にもあります。ハリソン・フォード主演の「ブレードランナー」では、人間って何だろうと考えさせられましたし、アラン・ドロン、リノ・バンチェラとジョアンナ・リノカスの「冒険者たち」は見た後しばらくは映像と音楽がグルグル回ります(笑)。受験が終わったら是非観てください!


さすが七沢先生!やはり名作の引き出しも広いのですね。七沢先生は多くの本を読み、映画を見て思いを巡らせている人です。「なぜ生きているのか」「どう生きるべきなのか」「社会とは何のためにあるのか」「文明とは何であったのか」「医療はどうあるべきなのか」——そういった人生における極めて基本的な思考を常々巡らせることで一貫した人生観を持っていらっしゃる方です。個人面談でも、医者という人間の形成において必要不可欠なものを探すお手伝いをしてくれます。真剣なまなざしで「本当にそれでいいと思いますか」と何度も問いかけていただきます。いつも「自分だったらどう思うか」を考えている先生なので、様々な立場の人間がいることを列挙してくれます。しかし、これらの人生の問いにおいて答えを教えてくれることはありません。「それは自分で見つけるものだ」という七沢先生の信念なのでしょう。このような対話が若者の未来の形成においてどれだけ大切なことかについては説明の余地がありません。七沢 英文先生、ありがとうございました。引き続きD組の医学部受験生たちにも熱意あるご指導をよろしくお願いいたします。

医学部専門予備校D組では現在の成績に関係なく10人程度の少人数クラスで七沢 英文先生の英語の対面講義を受けることができます。 少人数制だからこそ可能なきめ細やかな指導と、質疑応答の時間を豊富に設けることで生徒一人ひとりの理解度を深め、着実に実力アップを目指します。さらに、アットホームな雰囲気の中で周りの生徒と切磋琢磨しながら学ぶことができるのもD組の魅力です。

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