東京医科大学医学部英語(2024年度/一般)-入試情報
出題形式
選択肢
試験時間
60分
難度(5段階)
3.2(標準)
分量(必要時間)
62分(標準)
合格に要する正答率予想
74%
大問数
4問
出題内容
長文読解、短文空所補充、短文整序英作文
求められているもの
語彙や整序英作文の出題もあるが、長文問題の比重が大きく、また、題材が新聞記事などの時事的なものであるから、大学として速読力、処理能力を求めていることがうかがわれる。こうした英文に日ごろから慣れておくことが望ましい。
今月は東京医科大学医学科英語の入試対策について、医学部専門予備校D組英語科講師の三浦 淳一先生にお聞きしました。
出題傾向の変化が著しい大学
三浦 淳一先生よろしくお願いいたします。早速ですが近年の東京医科大学医学科の英語には特別な傾向はありますか。

一言で言えば、「普通の入試問題になった」ということでしょうか。以前は読解問題の設問で、内容真偽の選択肢が20以上あったりして、選択肢を読むだけでも時間がかかってしまっていたのですが、現在は選択肢の数が半減しました(それでも相当多いのですが)。その他、発音問題が消えたり、記述問題(和訳)が新たに出題されるようになったり、傾向変化が著しい大学であると言えるでしょう。
多くの受験生に受けて欲しい
三浦 淳一先生としては,その傾向にはどういった大学の意図が現れていると想像されますか。
クセの強い出題形式をやめることで、敷居を低くし、多くの受験生に受けて欲しい、ということなのではないでしょうか。また、60分という試験時間の中で普通に解き終わるような問題量にすることで、語学力を正確に測りたいという意図があると思います(とはいえ、なかなか時間内に解き終えるのは難しい)。
語彙や文法の力を付け、速く正確に読む練習
現在,まだ合格水準に足りていない受験生が東京医科大学医学科の合格水準に達するための努力としてはどういったものが考えられますか。

以前であれば、この大学の過去問をできるだけ多く解き、傾向に慣れることを優先するようアドバイスしましたが、現在の傾向であれば、オーソドックスに語彙や文法の力を付け、速く正確に読む練習をすべきだと思います。
読解が苦手な受験生にはハードルが高い
これまで東京医科大学医学科に合格してきた受験生にはどういった特徴がありましたか。
2018年の不正入試(差別)スキャンダル以降、それ以前では合格しなかったような受験生が合格するようになったのは事実です。ただ、それから7年も経ち、さすがにその影響も徐々に薄れ、以前ほどではないけれど合格しにくくなってきました。内容真偽問題は、以前ほど大変ではなくなったとはいえ、ウェイトも高いので、読解が苦手な受験生にはハードルが高い大学です。英語の総合力、特に正確な読解力がある受験生が合格する大学だと思います。
何が起こっても焦らないこと
東京医科大学医学科の入試当日に気を付けてほしい点はありますか。
近年、出題傾向の変化が著しく、もしかしたら以前のようなクセの強い出題形式に戻る可能性もあります。何が起こっても焦らないこと、試験開始と同時にざっと全体を見て、大きな変化がないかどうかチェックすることを心がけてください。
「〇〇大学の英語」などというものはない
これから1年受験期に入る受験生に熱いメッセージをお願いします

よく受験生から質問されるのは、「○○大学の英語は何を勉強すればいいか」といったものです。しかし、英語は英語なのであって、「○○大学の英語」などというものはないのです。その大学に合格するための最短ルートで行きたい、回り道はしたくない、という気持ちはよくわかるのですが、このような発想では、かえって合格から遠ざかってしまいます。今までやってきた勉強を大切にし、最後まで「英語」(「○○大学の英語」ではなく)を勉強してください。語彙・文法・語法の知識、精読・速読のスキルは、決してあなたを裏切りません。
過去の生徒達路のコラボレーションの成果
最後に三浦 淳一先生の心の名作を教えてください。
大学受験指導という仕事を長年やってきて、本当にたくさんの生徒達の人生に関わってきました。役に立てたこともあれば、そうでなかったこともあるでしょう。今の私の授業は、授業を受けてくれた過去の生徒達とのコラボレーションの成果です。授業でさまざまな反応を示してくれることで、私も軌道修正をしてきて、今があります。そして、来年も再来年もバージョンアップしていくことになります。「名作」というのはおこがましいですが、それに近づけるよう、ともに学びあえる場を作っていきましょう。
なるほど、三浦 淳一先生ありがとうございました。引き続きD組の医学部受験生たちにも熱意あるご指導をよろしくお願いいたします。
医学部専門予備校D組では現在の成績に関係なく10人程度の少人数クラスで三浦 淳一先生の英語の対面講義を受けることができます。少人数制だからこそ可能なきめ細やかな指導と、質疑応答の時間を豊富に設けることで生徒一人ひとりの理解度を深め、着実に実力アップを目指します。さらに、アットホームな雰囲気の中で周りの生徒と切磋琢磨しながら学ぶことができるのもD組の魅力です。